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指を立てると爪が鳴る
2015-11-03


「もっと指先を立てて弾いて」
と先生に言われたけど、
指先を立てると爪が鍵盤にあたって、
カチカチと音が鳴ってしまう。
これって大丈夫?これで良いの?
そんな疑問を感じたことのある人は
結構いらっしゃるのではないでしょうか?

そもそも、まず、
なぜ指先を立てて弾くのか?ですが、
第1関節がクニャっと凹んだ状態や
指をベタッと寝かせ過ぎている状態だと、
 ・打鍵時の力を上手に指先に伝えられない
 ・無駄な力が入りやすい(=脱力しにくい)
 ・速く細かいパッセージが弾き切れない
などの不都合が生じる可能性があるから。
実際にレッスンで、
その人の手の形、弾き方を見て、
フォーム修正の必要が感じられる場合は、
「指先は立て気味にして、
指の腹〜頭にかけての位置で打鍵を」
と指導しています。

※寝かせ気味で指が伸びるフォームでも
 MP関節(指の付け根)の支えがしっかりとあり、
 第1関節がしっかり出る方の場合は
 その弾き方でも問題ないでしょう。

さて。指先を立てて弾いた時に、
カチカチと音が鳴ってしまう原因として、
まず考えられるのは「立て過ぎ」。
ピアノは爪で弾くわけではないので、
そこはお間違えのないように。(笑)
次の原因は、「爪が長い」から。
爪の長さの状態を簡単に分けると、
以下4タイプになるかと思います。

 1・爪が伸びている状態
 2・まだ切るほどには伸びていない状態
 3・短く切り揃えて整えられている状態
 4・深爪の状態

ピアノを弾く場合、「3」(&4)がベストです。
レッスンでよくあるのが、
「2」の状態で弾いているケース。
普段の生活では問題のない長さ。
しかし、ピアノに関して言うなら、
これは「長い」という判断になるでしょう。
「え〜(・・?)そんなに長くないと思うけど〜」
と思うかもしれません。
でも、この状態だと、少し指を立てただけで
カチカチ鳴ってしまうことが多いのです。

爪は毎日少しずつ伸びています。
そのスピードは人によって異なり、
代謝や体調の差、男女差、朝晩や季節の差、
など、色々な要素が関係しているらしいので、
何日おき、と決めることはできませんが、
「長くなったから(伸びたから)切る」のではなく、
「良い状態をキープするためにマメに整える」
という意識でいることが良いように思います。

ちなみに。私は(平均すると)、
3日に1回の頻度で整えているかなぁ?
0.5mm伸びていたら、
打鍵時の感覚が全く違うように思います。
それくらい「ピアノを弾く」ということは
とても繊細な作業なんですよ〜。

別のケースも紹介します。
「爪は頻繁に切ってるけど鳴ります…」
という方、実はいらっしゃいます。
この場合、爪の形や大きさ、
爪の生え方、に原因があることも。
また、指の頭(指先)の肉付き具合が
少ないことも考えられます。
こういった方の場合は、
爪の先端を丸くせず徐々にスクエア型に
整えていくことをオススメします。
(ヤスリを使うと良いですよ)
短く切っているのに鳴ってしまう方には
「少しくらいカチカチ鳴っても気にしないで」
とお伝えしています。
爪の音が鳴ってしまうことよりも
フォームを重視したいからです。

ただ、カチカチ鳴るということは、
「指先で鍵盤をしっかりと捉えてきれていない」
という状態なので、
やはり「良い」とは言えません。
打鍵が安定せず滑りやすい状態ですし、
指先を立てようとした途端、
内側に指がツルッと潜ったり、
鍵盤の隙間に挟まる危険性もあります。
また、カチカチという音は、
演奏の邪魔にもなりますよね。(-"-)

手の大きさ、指の形・長さ・肉付き、

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