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音楽理論は演奏に必要か?
2024-03-10


本日の内容は、
趣味でピアノ弾く大人の学習者で、
(導入期や初心者さんを除く)
初・中級以上の
それなりの楽曲が弾ける方
に向けての内容です。

≪ 重要 ≫

ピアノは、知識だけを深めても
決して弾けるようにはなりません。
私は、頭でっかちになることを
まったく「良し」とは思っていません。
「理論を知ること(知識)」と
「ピアノを弾くこと(技術)」は
同じくらいに大切なこと。

どちらもバランス良く学びましょう!!


***

『心を揺さぶられる魅力的な演奏』
というものが存在する。
…そう感じている人は多いと思う。

例えば、数名の人が、
同じ曲を、同じ譜面を使って、
ノーミスで弾いたとしよう。
果たして同じ演奏になるだろうか?
聴き手が受ける印象は一緒だろうか?
きっと演奏者によって、
音色の豊かさや表現の幅、
フレーズの流れの心地良さなど、
仕上がりがまったく違うものになる、
ということは想像できるだろう。

≪楽譜に記されていること、を
見えるままにそのまま正しく弾く≫

これは、
クラシックの楽曲をピアノで弾く上で、
当たり前のことであり基本なんだけど、
これ「だけ」をやっている人、と、
それ以上のことをやっている人、では、
音楽の奥行きや深みに差が出る。
これは、当然のこと。

豊かな音楽表現を目指すには、
「楽譜を読む」だけでなく、
「楽譜を読み解く」必要があるのだ。
楽譜に書いていないことまで読み取り、
それを演奏に反映すること。
これが表現力のUPに繋がるってわけ。
(※読み取ったものを
実際の演奏に反映するためには、
当然テクニックを磨く必があります!)

その「読み解く」手掛かりとして、
音楽理論が役に立つ。

音楽的な感性が鋭い人は
理論的なことをまったく知らなくても、
「ここはこんな雰囲気でこう弾きたい」
「ここはこんな音が似合う」
なんて具合に、演奏のイメージが
どんどん膨らむものだけれど、
皆がそうとは限らない。

だから、私は、
レッスンの最中にたびたび、
和音の種類や和声、コード進行、
調性に関することや度数など、
いわゆる音楽理論に関する
”お勉強的なこと”を伝える。

「明るく始まった曲だけど、
ここから平行調で暗くなってるね」とか、
「減7の和音が続いて緊張が高まるから、
少しずつcresc.してみようか」とか、
「ここはXからYmの偽終止だから、
気持ちはまだ繋いでおいて」とか…。

「楽譜をただ読んで曲を弾く」には、
これらの知識は特に必要ないし、
知らずに曲を弾くことは、
まぁ、可能だろう。
ピアノを達者に弾きこなす人でも、
その曲の中身を読み解いたり、
楽曲分析などは一切せずに、
難曲を立派に演奏をしている人は
世の中に、た〜〜〜〜くさんいる。
趣味で弾いている人の多くは、そうだ。
(と言いきっても過言ではないと思う)

でもこれ、私に言わすと、
何ともちょっと滑稽で…。
誰かが「異国の言語」で書いてくれた
小難しい内容の論文のようなものを
丸ごと練習して覚えて、綺麗な発音で
時に絶妙な間合いを取りながら、
流暢にスピーチしている感じ
…に、思える。

確かにスゴイよ、すごい。
でも、
自分の発するその単語、理解している?
その言い回し、自分の言葉で説明できる?
なぜその結論になるのか、納得してる?
つまり内容を要約すると…?

こんなことを感じてしまう。
なんだか薄っぺらいなぁ、と。
いじわる…かな?(汗)

でもね、
何となく表面的に美しく仕上げて、
流暢に喋る(弾いている)よりも、

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